夏に飲みたい日本酒とは一体どの様なタイプの日本酒なのでしょうか
例えば日本には『 旬 』という言葉があります。
夏の『 旬 』を食材で言うと、トマトにきゅうりといったお野菜にイワシなどのお魚。
まだまだこれ以上に様々な『 旬 』の食材があげられます。
暑い時期に『 旬 』を迎える食材には体温を下げる効果のある栄養素が多く含まれるようで
積極的に『 旬 』の物を普段の生活に取り入れて行きたいものです。
そして日本酒にも
冬のしぼりたて、春の春酒、夏の夏酒、秋のひやおろし
といった季節ごとの日本酒が販売されており、これも『旬』と言えるでしょう。
『 旬 』の食材と『 旬 』の日本酒。
今回のテーマは夏酒です。
夏はやっぱりビールにハイボールでしょ!って思っているそこのあなた!
これを読んで夏に飲む日本酒の『旬』 を感じてみてください!
酒蔵(蔵人) の一年 〜四季醸造〜
大まかではありますが、日本酒は 寒い 時期 に 造られる のが一般的で 、
これを寒造りといいます。
寒い時期に酒造りを行う理由には様々あり、
酒造りにおいて低温で長期発酵するのが一般的
であり、
寒い時期の方が温度管理をしやすい
と言うのが主な理由ではないでしょうか。
また寒い時期であれば
発酵中の雑菌の繁殖を抑えやすい
といった理由もその一つのようです。
では、
暑い夏の時期、蔵や 蔵人たちは何をしているのでしょうか。
例えば、
5月頃の田植えから稲作を行う蔵もあれば、一般向けのイベントを行ったりと
蔵によって様々ではありますが、
酒屋で配送のアルバイト!なんて話も聞きました よ(笑)
逆に別の職種から寒造りの期間だけ蔵人になる!なんて事もあり得ますね。
そして
稲刈りが終わり涼しくなってきた秋頃、また酒造りが始まる
といった具合です。
温度管理という意味では
近年の空調・冷蔵技術の向上により1年を通して酒造りを行うことが可能となっています。
これを四季醸造といい
最近では多くの蔵がこの四季醸造を取り入れています。
これにより、一年を通して新酒を楽しむ事ができる様になりました。
造りたてのフレッシュな日本酒を夏の時期に楽しむ
これも夏での日本酒の楽しみ方の一つでしょう。
そして、
雑菌の繁殖に非常に気を遣う酒造りにおいて
酒造り期間中に風邪を引く蔵人は殆どいないそうで
もし風邪を引くような事があれば、
どこで遊んできた!!
なんて事になるとか、ならないとか(笑)
体力勝負な作業が続く酒造りにおいて体調管理をしっかりしなさい
という意味が込められているのではないでしょうか。
旬を楽しもう 〜 夏酒の定義 〜
夏に飲みたい日本酒とは一体どの様なタイプの日本酒なのでしょうか。
実はこれには答えがないように思います。
例えば、
低温長期発酵が一般的な日本酒をあえて夏の期間で高温発酵し、
今までの日本酒の概念を覆すような味わいを実現
そんな蔵もあります。
爽快な日本酒を夏らしいと謳う
蔵もあれば、
やや重厚な原酒タイプの日本酒を夏酒とする
蔵も あり、本当に様々です。
前途のような四季醸造の蔵であれば、
夏場でもフレッシュな新酒を楽しむ!
一昔前では考えられなかった事でしょう。
ある蔵元では、
しぼりたての生酒を急速冷凍し、蔵元でしか味わえないあの出来立ての日本酒を
家庭で味わう事ができる出荷方法を実現しているようです。
つまり、
各蔵元の夏酒に対する思いや考え方は様々で、これといった夏酒の定義はありません 。
夏酒を購入したら、
様々な味わいの夏酒ならではの視点から、 これはどういった日本酒なのか、
ラベルやその 味わいから 蔵の思い や考え方 を感じ取りながら呑む 。
これはどの季節ごとの日本酒でも言えますが、
夏の日本酒で『旬』を楽しむ
という事になるのではないでしょうか。
皆さんも蔵元の思いを感じながら夏酒を楽しんでみてはいかがでしょうか。
最後に今回オススメしたい夏酒の飲み方をご紹介致します。
みぞれ酒
と言われる冷凍庫で冷やす日本酒の飲み方です。
純米で原酒タイプの日本酒を選びます。
瓶ごと冷凍庫で冷やすと瓶が破損する可能性があるので、徳利に移します。
半日ほどして冷凍庫から出し、
お猪口に移すとシャリシャリっとシャーベット状に変化!
アルコール度数の高い日本酒だと、とろとろな舌触りを楽しめる変化も楽しめます。
冷凍庫やアルコール度数など様々な条件でうまくいかない事もあり、
試行錯誤の結果うまくいった時の感動はひとしおですよ。
ククコレでみぞれ酒に合わせるレシピを公開中
にんにく香る♪明太子のねぎ和え